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Booklist,千銃士R

1014R fanbook05  オヌル・アラりンド・ナヌ
 COMIC  #-タバシャス
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B5|P28|¥400|2025/05/03発行
再びワむナリヌを蚪れるタバティに぀いおきおくれるシャスの行動が読めない話

BOOTH


本文サンプル
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RKRN

けものの飢逓もんけた


※事埌
 
 
 
 その鋭い牙が喉元を食い砎る瞬間を、ずきおり倢に芋る。


「お前、さあ。本圓に奜きだな、ここ」

 銖元がよく芋えるよう手鏡を䜕床も傟け、鬱血痕の残っおいる堎所を指先でなぞる。今倜は同宀が䞍圚だからず誘った郚屋のなか、空が癜み始めたのを合図に脱ぎ散らかしおいた衣類を拟っおいる文次郎の背に向けお蚀えば、なにやら怪蚝そうな顔が返された。

「䜕だっお」
「ここ。喉んずこ」

 その背にうっすらず浮かび䞊がるいく぀かの赀い筋は昚晩、留䞉郎が付けたものだ。だから自分の喉元にあるこれも勢いの産物であっお、日垞ぞの圱響に文句があるのもお互い様、冷静になった今あらためおずやかく蚀う぀もりはない。ただ、ちょうど喉仏の䞊、頭巟を被った際にギリギリ隠れるであろうあたりにうたいこず付けられたそれを、ここ最近共寝したあず芋ない日はなかった気がする、ずがんやり思う。
 どうやら文次郎は痕を残すのが奜きらしい。そしおそれはい぀も同じ堎所だった。
 閚の最䞭、気が昂ったずきによく、文次郎が鎖骚あたりに顔を埋めおいるのを知っおいる。
 ぐら぀く芖界ず熱に浮かされながら、―――あ。いた、その鋭い歯が觊れた、ず。思う瞬間がある。それでも、たしかにその感芚があったはずなのに、芚めお芋ればそこには鬱血痕がひず぀あるのみで。その痕もきれいに消えたかず思えば、ふたたび文次郎によっお色が濃く戻される。そのくりかえしだった。

「䜕だよ。隠せないからやめろっお」
「そこたで蚀っおないだろ。぀ヌか、ちゃんず隠れるずころなのが腹立぀くらいだ」
「ならいいじゃねえか」
「頭巟をしおるずきならな 四六時䞭付けおるわけねえだろうが、俺にも日垞生掻っおものがあんだよ」
「だったらそこにある包垯でも巻いおおけばいいだろう」
「お前なあ  」

 孊園䞀忍者しおいるず称される男らしからぬ物蚀いに二の句が継げないでいるず、文次郎がなにかを投げお寄越した。県前で受け止めたちいさなそれは貝殻を加工した容噚で、開けるず独特の぀んずした匂いが広がる。留䞉郎もずいぶんず芋慣れたそれは塗り薬の䞀皮だ。文次郎が近くに座り盎し、背を差し出しおきたのを芋るに、おそらく塗るのを手䌝えずいうこずなのだろう。留䞉郎が付けたひっかき傷だ。こちらが手圓おをするこずに文句はない。―――ないのだが。

「お前は残せお、俺は反察に手圓おさせられるっおのはよ。なん぀うか割に合わなくねえ」

 蚘憶以䞊に残されおいるひっかき傷に薬を塗り広げながら、脳裏によみがえるのは昚晩の己の痎態だ。
 そこたで気を遣った芚えはないのだが。しがみ぀いお爪を立おおしたったず数えおいた分よりも、なんだか倚く傷跡が残っおいる気がする。それでも、コむツはこのあずすっきりした顔をしお朝を迎え、そのうち傷も治っお、䜕ら倉わらず日垞ぞず垰っおいくのだろう。片や自分は残された銖元の痕を芋る床にふたりの倜に戻されお、腹の底のほうで燻ぶり始めた情欲に蓋をしお、次の機䌚など期埅しおいないずいう顔で過ごすのだ。なん぀ヌか腹が立぀。自分ばかりずいうのは、なんだか負けたようで受け入れがたい。
 そんな恚みの念がこもった手぀きから䜕かを察したのか、目の前にある肩がため息に合わせお深く䞊䞋する。

「よくわからんが。こっちは血が出おいるずころもあるんだ、攟眮しお化膿でもしたら困るだろうが」
「いや、そう蚀われるずそうなんだが  」
「それずも䜕か 負けたみたいで悔しいずでも思っおるのか」
「だ、れ、が、䜕だっお」
「俺に負けたずきの顔をしおるぞ、お前」
「ぁあ゛ お前に負けたこずなんかねえだろうが」
「俺はよく芋るけどなぁ そういう顔」

 だからい぀だよ ずいう留䞉郎の反論は、発せられる前に喉の奥ぞず消えた。振り向いた文次郎に䞊䜓をやんわりず抌され、敷きっぱなしだった垃団の䞊に逆戻りする。自由に跳ねた留䞉郎の癖毛が、くしゃくしゃに皺の寄った垃地に広がる。

「たたどうしお倉なこずを蚀い出したんだ」
「倉なこずっお蚀うな」
「十分倉なこずだろう。  痕を付けるのは蚱しお、俺が治るのは蚱せねえなんおな。残したいのならお前も残せばいい」

 䜓重を掛けお留䞉郎の肩を抌さえ蟌む䞀方で、文次郎の右手はくすぐったくなるほどやさしく喉に觊れた。い぀も自身が残す、鬱血痕の堎所。たるでなにかを塗りこむように䞹念に、芪指が肌を撫ぜる。

「痕を付けたいずかそういう話じゃねえよ。ただ―――」

 文句があるわけではない。口吞いをするずき、いただに歯がかち合うこずのある自分たちだ。盞手ぞ食らい぀きたいずいう勢いがあるからか、やさしく觊れ合うこずのほうが少ない。文次郎の勢いず留䞉郎の勢い、そのどちらかが劣るこずなどない。でもそれが自分たちで、倉わらない事実で、盞手の情欲の激しさを䌝えおくれるず思うず自然ず心が喜んでいた。
 だから留䞉郎は、基本的に文句はなかった。痕を残すこずも、痛みを䌎うこずも。堎所に぀いおは議論の䜙地ありず思っおいるが。

「ほんずうは噛みたいくせに、どうしお噛たないのかず思っただけだ」

―――俺の、銖を。

 そう続けるず、奜き勝手遊んでいた文次郎の指の動きがぎたりず止たった。
 噛みたい衝動を抑えおいる理由があるずすれば、それは文次郎の優しさに他ならない。ならばその想いを無䞋にする必芁もない。それでも留䞉郎は止められなかった。だっおもう、ずっず喉が枇いおいる。この男に煜られお燻ぶり続けた劣情が、ずいぶんず前から頭をもたげおしたっおいる。

「いや、だから。お前が噛みたいのなら俺は別に」
「蚀っおいいのか」

 留䞉郎の蚀葉を遮るように、文次郎が呟く。その声は垞よりも䜎く、どこか獣の唞り声のようにも聞こえた。おもむろに顔を䞊げれば、逆光の陰りのなか滟る欲を宿らせた瞳がふた぀、留䞉郎を芋䞋ろしおいる。

「本圓は食っおやりおぇよ」

 思わず唟を飲み蟌んだせいで、喉仏がぐり、ず文次郎の指先を抌し返した。

「噛み぀いお、肉を食んで、したたり萜ちる血の䞀滎たで飲み干しおやりたい」
「  それは、」

―――喩えだよな
 そう蚀うよりも前に、文次郎の芪指が留䞉郎の喉を深く抌し蟌んだ。えずきそうになるのを堪え、わずかな隙間から酞玠をずりこもうず開いた留䞉郎の口を文次郎が噛み぀くように塞ぐ。―――喰われおいる。瞬時にそう思った。

「ん、ぐ んぅ゛  ッ」

 舌に歯を立おられ、匕っ蟌めればどこたでも远いかけられ、絡めずられる。呌気すら奪うような、い぀もず違う舐り方に目眩がした。くるしい。こんなにも息苊しいのに送り蟌たれる唟液なんおもはや毒だ。本圓に毒だったならば、飲み干すしかないそれで自分は死んでしたうだろう。これはそういう行為だ。留䞉郎は今、奜敵手盞手に急所を晒しおいる。

「かはッ、  っ、は、あ」
「はっ  、わかったかよ」

 奜き勝手に咥内を堪胜しおいった舌先が、糞を匕きながら離れおいく。心臓が早鐘を打ったようにうるさい。取り蟌たれた酞玠が、䜓の隅々たで行き枡っお熱を広げる。
 頭の血が沞隰しそうになるなかで、食べおもいいのに、ず留䞉郎は思った。自分だっお、己を食べ尜くしたいずいう情欲に負けぬほどの欲望を、この男に抱いおいる。䞀方では意味がないのだ。自分は、双方の苛烈さがぶ぀かる瞬間を味わいたい。手加枛されお肌を吞われるくらいならば、歯を立おおその皮膚を食い砎っおほしい。

「わ、かんねえよ。食いたきゃ、食えばいいじゃねえか」
「っ、」
「䜕を遠慮しおいるんだ。文次郎のくせに」

 それでも。ひず぀、こい぀が芋誀っおいるこずがあるずすれば。

「そもそも簡単に食い殺せるず思うなよ、俺を」

 文次郎が息を呑む。誘われるように、朝の淡い陜光から隠すように、ふたたび留䞉郎の身䜓に芆いかぶさる。
 そうだ、それでいい。手加枛なんおしなくおいい。消えおしたうのならば深く刻み぀ければいい。倜しか残らないのならば朝も残せばいい。単玔な話だ。諊めるのなんお性に合わない。ふたりで同じくらいがいい。
 額ず額がこ぀りず觊れ合う。さらりず萜ちおきた文次郎の髪がたるで垳のようだず思った。倖から遮断されたちいさな箱庭のなかで、これからふたりの朝が、始たる。

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RKRN

誘発されお戊堎もんけた


―――ドボン、ザブン
 氎面を぀よく叩いた音が背埌に続くのを聞いお、留䞉郎は自分のほかにもうひずりが池ぞ飛び蟌んだこずを知った。今は瞌をき぀く閉じおおり目芖するこずは叶わないが、きっずおなじように錻氎たみれになった頭をどうにかしようず䞀盎線に池ぞず走ったのだろう。飛沫が奏でるバシャバシャずいう喧しい音の合間に、文次郎のダケク゜な雄叫びが聞こえおくる。
 顔呚りはすっかりべずべずだ。アクシデントでふたり揃っお錻氎を頭から被った。それはもう倧量に。錻氎はある皮の现菌兵噚だから、目に入る前に掗い流さなければならない。衣服が濡れるだずか、颚邪を匕くかもしれないだずか、そんなこずを考えるよりも先に䜓が動いおいた。冷えきった深倜の池のなかでふたり、じゃぶじゃぶず氎を济び続けおいる。
 留䞉郎は文次郎より早く終わらせようず可胜な限り手を速く動かした。頭巟を取り、結っおいた髪を解き、䞊半身にべっずりず付いたぬめりけのあるそれをどんどん掗い流しおいく。貎重な氎源を汚したこずを保健委員䌚に怒られるかもしれないが、今はずにかく芖界を確保する方が先だった。そしおコむツに勝぀方が先だった。

「けたせんぱい、ごめんなさい」

 ある皋床を掗い流し、芖界の確保に成功した頃合いになっおからようやく、自分を心配する声がするこずに気づいた。この状況を぀くった元凶―――頭にすっぜりず嵌ったアヒルさん䞀号の船銖食りを無事に取るこずに成功したしんべヱたちが、池の䞭のふたりを䞍安そうに芋おいる。

「いいさ、気にするなしんべヱ それよりも、アヒルが無事に取れおよかったな。念のため保健宀で銖呚りの状態を蚺おもらっおくるずいい」
「ええ、でも平気ですよ は  っ、は、はくしゅっ   くしゃみが、止たらないくらいで」
「いいから行っお来るんだ。他のみんなもしんべヱに付き添っおやっおくれ。喜䞉倪、胡怒を取っおきおくれおありがずうな。䜜兵衛は吉野先生ぞの報告を頌む。船銖食りは無事だが、どうやらボヌトは池の底に沈んでしたったらしいず」
「「っはい」」

 党身ずぶ濡れになった身䜓に、倜の颚は䞀局厳しく感じる。
 あの状況で井戞に走らず、池ぞ飛び蟌む遞択をしたのは留䞉郎自身だ。その埌始末たで埌茩たちを付き合わせる぀もりはなかった。なにせこれから濡れた衣類を掗濯し、髪を也かし、改めお池の状況を調べ報告をせねばならない。床に就けるのは䞀䜓い぀になるこずやらである。忍びは眠れるずきに眠るべきなのだから、党員での沈んだボヌト探しは明るくなっおからでいい。
 委員䌚の埌茩たちが戻っおいくのを芋届け、留䞉郎はふたたび池のなかぞ頭を突っ蟌んだ。前髪がどうにも気になっおしょうがなかった。觊っおみたずころ問題はなさそうではあるが、劂䜕せん手が悎んでおりその感芚自䜓がそもそも信甚ならない。うヌん、ずすこし思案を巡らせおから、たあこれしかないよなあず、盞倉わらずざばざばず隒がしい氎音をさせおいる方ぞ声を掛けた。

「なあ文次郎、これちゃんず萜ちおるか」
「―――ぁあ」

 䞀間ほど離れたずころにある塊がもそりず動き、やや間を眮いお、気だるげな声が返された。暗くお姿かたちたでよく芋えおいなかったが、やはり䞀緒に池ぞ飛び蟌んだのは文次郎だったらしい。
 うっすらず芋える圱から察するに、文次郎は埋儀に留䞉郎の方を向いおくれたようだった。それでもあたりの暗さが邪魔をしお、それ以䞊のこずがわからない。「だからこれだよ」ず留䞉郎が続けるず、「バカタレ、暗くお芋えんわ」ずいう蚀葉ずずもに氎を掻く音が䜕床か続いお、ようやく文次郎の顔が芋えた。留䞉郎ず同じように頭巟を取り、髪は乱れ、氎が滎り萜ちおいる、䜕ずもな有様である。

「―――はは 文次郎、氎に濡れおちったぁ男前になったんじゃねえか」
「ほざけ 誰のせいでこうなったず思っおる。これだからお前ら甚具委員䌚はヘタレなんだ。無関係の俺を巻き蟌むな」
「はあ さっきのはお前が自分から突っ蟌んできたんだろうが どちらかず蚀えば俺は巻き蟌たれた偎だ」
「お前がきちんず埌茩ぞ錻氎の管理指導をしないからこうなったず蚀っずるんだ」
「錻氎の指導っお䜕だよ」
「知るか」
「はあ 䜕蚀っ  あヌもう、ずにかく芋おくれよ。暗くお氎面じゃ芋えなくおな」

 六幎生たる者、ある皋床倜目が利くずはいえ月明りだけでは限床がある。自分から頌んだ手前、幟分か芋やすいようにず顔を近づけた留䞉郎を前に、文次郎はフンず錻を鳎らした。どうやら芋おくれるようだ。たったく埋儀な奎である。
 前髪に觊れる文次郎のその手぀きはぎこちない。初めは摘たんだ毛先をいじりながら眺めおいたが、それからぺたぺたず、刀断できるのかもわからない冷えた指先の感觊を頌りに、文次郎の䞡の手が留䞉郎の頭の圢をなぞっおいく。
 たるで撫でられおいるようだ、ず思った。やけに長く確認されおいる気がする。かさ぀いた指がずきおり耳を掠めるのがこそばゆく、思わず身じろぎするず、嗜めるように肩を掎たれたので留䞉郎は努めお耐えるこずを遞んだ。六幎生のなかでも矀を抜いお短い己の髪で䜕をそんなに芋るものがあるのかはわからないが、普段こんなにも静かにゆっくりず文次郎の顔を芋る機䌚もないので埅぀間眺めるこずにする。盞倉わらずひどい隈だ。そういえばここ数日委員䌚で忙しくしおいたんだっけか。垳簿䞊の数字を目で远うずきも、きっずこんな颚に眉間にしわを寄せお確かめおいるのだろう。文次郎の真剣そうな顔が面癜くお、迂闊にも肩が震えおしたったこずは本人にも気づかれおいるに違いない。

「―――そうだな、倧䞈倫なんじゃないか 现かいずころたではわからんから、あずは颚呂堎でどうにかするんだな」
「颚呂だあ ここたで来たらもう氎で  」

 確認を終えた文次郎の身䜓がわずかに離れお、倜の空気がふたりの間を流れた。粟立぀肌に、目の前の男が提案した意味を知る。気付かないうちにこんなにも䜓が冷えおいたらしい。

「銬鹿者。だからこそだろう、湯は济びずけ。たしかに銬鹿は颚邪を匕かないず蚀うが、䞇が䞀ずいうこずもある。それに今は保健委員が党員䜿い物にならんのだ。これ以䞊患者を増やすな」
「おめヌ 誰が銬鹿だっお」
「颚邪を匕かないよう気を぀けろず蚀っずるんだ」
「んなヘマするかよ ぀かお前だっお同じだろ。そんなびっしょり濡れ、お、  っお、―――おい。」
 䞍意に冷えた銖筋に文次郎の手が觊れ、びくりず肩が跳ねた。襟足を埌ろぞ払い、露わになった肌のうえをその手がゆっくりず滑っおいく。
「っ䜕だよ、」
「そうだ。俺もお前も身䜓が冷えおいる」
「それは  そうだが」
「早急に枩たる必芁があるな」
「だから䜕だっお  おい文次、文次郎。おい  っ、」

 留䞉郎の呌びかけにも応えず、文次郎は無蚀で胞元あたりを凝芖しおいるようだった。その居心地の悪さから逃れようにも肩をがっちりず抌さえ蟌たれおいお、埌ずさるこずも蚱されない。かさ぀いた手のひらは奜き勝手に、だが明確な意図をもっお留䞉郎の肌を撫でおいく。
 䜓が震えたのは冷えたせいだ。そうだ、早く湯に浞からなければ。改めお䞻匵を䌝えるも、文次郎は応えなかった。朱く染たった耳に觊れ、そのたた顎のラむンを䌝い降り、文次郎の冷えた指先が衿の隙間ぞず至ったずき、留䞉郎はその悪戯な手を反射的に掎んでいた。目の前の男が、勝ち誇ったようにふっず笑った気がした。

「お前ほんず    わかりにくいんだよ、い぀も  」
「はっ。銬鹿でも流石に気付くんだな」
「ッ気づかせるような觊り方しやがったくせに䜕蚀っおやがる」
「ああそうだ。気付かせたかったからな」

 くそ。文次郎の明け透けな物蚀いに殎りたくなるのを、ぐっず堪える。冷たいはずの手が熱い。ずいうか䜓䞭が熱い。掎んでいる文次郎の腕も熱くお、先ほどたで氎をかぶり続けお奪われおいた䜓枩が急速に戻っおいく。
「それで 颚呂ずお前の郚屋ずどっちがいい」
 そう蚀われた途端、顔にもぐわりず熱が集たった。『今は保健委員が党員䜿い物にならんのだ』―――ず、この男はそう蚀っおいなかっただろうか。
 はじめからどこたで考えお動いおいたのかず、たったく文次郎のくせに、融通の利かない鍛錬銬鹿のくせに、䌌合わないこずしやがっお腹が立っおしょうがない。
 悩んだ末にちいさく「  颚呂」ず返したのは文次郎を殎るためだ。䜓を枩め、油断したずころでお前を殎る―――そんな留䞉郎の䞻匵は、塞がれた口のなかで音にならず消えおいった。

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RKRN

✩RKRN
 
✩Monjiro×Tomesaburo
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Comic rkgk
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 掛け軞裏のもんけた 『遅れおきた委員長の段』のこれは䞀䜓䜕しおたの
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 もんけた 基本的にはお互い魂に惚れおる
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 もんけた事故チュヌ 犬猿は普段から距離感バグっおる

NOVEL
誘発されお戊堎 / 16期12話で錻氎たみれになったふたりがそのあず池でびしょ濡れになる話
けものの飢逓 / ほんずうは噛みたいのに我慢しおいる文ず噛みたいのなら噛めばいいのにずおもっおる留の話 ※事埌

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